製缶板金という加工方法をご存知でしょうか。
日常生活で使われる様々な製品を作るうえで必要となるこちらの加工方法について、
今回のコラムでは板金加工との違いや実際の製品事例を交えながら解説していきます。
製缶板金とは、鉄やステンレスなどの金属板を切断や曲げ、溶接など行い容器または骨組み状のものを作り出す加工のことを言います。
また、製缶板金加工は、一部に機械加工を用いて、より複雑な形状の構造物を作り出すことがあることから、広義の意味での板金加工とは区別して考えられます。
さらに、製缶板金の加工には、熟練した溶接の技術が必要となります。
溶接技術については、機械化が進んでいる現代に至っても、職人の手腕によって仕上がりの良否が決まる部分が多く、企業の規模を問わず優秀な溶接工を有する事業者が強みを発揮する分野と言えます。
製缶加工とは金属加工の一種で、鉄やステンレスなどに対して切断、曲げ、溶接を行う加工のことです。
例えば、食品工場の培養槽などの容器や、半導体装置の土台となるフレームユニットなど立体的な構造物を製作しています
製缶加工で作られる缶として、私たちが毎日手にしてる缶にも製缶加工が施されています。
ジュースやコーヒー、そしてヘアスプレーなど、日用品には多くの缶が使用されており、そのひとつひとつに製缶加工が施されています。
生活に身近な缶に対して、金属加工業での缶も製缶に含まれます。
例えば、ガソリンボンベの缶や大規模なタンク・機器の装置およびその内部の部品など、多くの製品がが製缶加工により製作されています。
製缶板金加工と板金加工とは同じように扱われることが多いですが、実際には少々異なっている点があります。
ここからは、製缶板金加工と板金加工の違いについてご説明します。
製缶板金加工と板金加工の最も大きな違いは板厚です。
板金加工で使用される金属板の厚さは7mm以下ですが、製缶板金加工では7mm以上の厚さの金属板や部材を使用します。
先に紹介したように耐久性が必要な製造品を加工する場合があるため、製缶板金加工では板厚の大きい金属板や部材が必要になるためです。
製缶板金加工のほうが板金加工よりも厚い板を使用するので、その分強度が強くなっています。
強度をより強くするために、溶接を行う箇所を多くする場合や、フレームなどを多めに使って補強することがあります。
強度の強い製缶板金加工では、大型のものを作れるので、大型の製品をたくさん製造しています。
先ほど紹介したガソリンタンクや架台も大型で、屋外に設置されることが多いものなので丈夫に作られています。
製缶板金加工では、立体的で強度が必要な製品を作るため、ステンレスや鉄材を使うことが多く、強度の低いアルミのような材料が使われることはあまりありません。
板金加工では主に鉄やアルミ、ステンレスなどの軽くて汎用性の高い金属板を使用します。
当社では、大型の製缶板金について豊富な製作実績がございます。
こちらでは、大型製缶板金の製品事例をご紹介いたします。
アルミ製の大型構造の船舶上部構造体を製作した事例です。
幅:5,000☓ 高さ:3,000☓ 長さ:10,000と横幅が非常に大きい構造体でした。
船舶上部の構造体であるため、強度と軽量化の両方が必要となるためアルミ合金が採用されています。
(一般的にアルミ材料は鉄材の1/3の重量、アルミや鉄など材料によって詳細は異なる為、あくまで参考地としての1/3の重量)
屋外施設の出入口の門扉です。
支柱間距離8mの門扉が必要であるが、市販品ではこのサイズが無く、石村工業への製作依頼となりました。
強度や使用環境などの問題が無ければ市販に無いサイズなどの製作が可能です。
(設計検討は石村工業で実施)
当社は大型構造体の多数の実績を有しており、優れた技術者がお客様の求める精度の実現をサポートいたします。
市販品ではサイズが無い大型の製品でも製作可能となっておりますので、お困りの案件がございましたらぜひ一度お問合せください。