プラント設備や工場に用いられる大型製缶板金品である大型ダクトは、空気、ガス、煙、塵、ファイバー、またはその他の種類のガスまたは固体を一か所から別の場所へ効率的に移動させるための配管であり、その品質がプラント設備システム全体の効率に大きな影響を与えます。
今回は製缶板金におけるダクト製作のポイントについて解説します。
ダクトは設置される場所や環境によって用いられる材質が異なります。
それぞれの大型ダクトに用いられる材質をご紹介します。
鉄は高い強度と耐久性を持つため、外部からの衝撃屋圧力に耐えることができる為、大型ダクトの材質として最も使用されています。
また、鉄は加工が容易であり、様々な形状やサイズに成型することができ、特定の設計要件や空間制約に合わせて大型ダクトを製造することができます。さらに、鉄は他の金属材料に比べてコストが低いことから、とても汎用性の高い材質です。
しかし、鉄は錆びやすい側面もあります。さびが発生するとダクトの寿命が短くなり、メンテナンスコストが増加する可能性があります。
そのため、当社では、さび止め塗装を行い、ダクトを長期間使用できるように対策しております。加えて、耐熱塗装も施す事で、より高い強度と耐久性を付加することが可能です。
ステンレス鋼は高い耐食性を持ち、化学薬品や塩分に対しても強いため、化学工場や海沿いのプラントなど厳しい環境に設置されるダクトの材質として多く使用されています。
さらにステンレスは高温にも強く、変形や劣化が少ないので、高温のガスや液体を扱う場合にも有用です。
この材質は非常に強度と耐久性が高く、長期間にわたってその性能を維持するため、メンテナンスコストが削減され、全体的なコストダウンに繋がります。
衛生が求められる環境、例えばサニタリーや食品加工工場では、ステンレス鋼の滑らかな表面が細菌の付着を防ぎ、製品の品質と安全性を高めます。
大型ダクトは形状により、エネルギー効率やコストが大きく異なります。大型ダクトでよく採用される形状をご紹介いたします。
角ダクトは主に空調や換気システムで使用され、通常四角形または長方形の断面を持つダクトの一種です。
効率面では円形ダクトよりもやや劣るとされていますが、施工性が高く、特に直角やT字の接続が容易です。
コストも比較的低く、プラント設備や工場で幅広い使用されています。
また、内部の清掃が容易でメンテナンスがしやすく、特定の空間や要件に合わせて容易にカスタマイズすることができます。
丸ダクトは、空気やガスの流れを効率的に制御するための管状の構造であり、流体力学的に効率的な形状を持つため抵抗が少なく、エネルギー効率が良いです。
この形状は高い機械的強度を提供し、接続部が少なく取り付けが簡単で、スペース効率も高いです。
また、耐久性があり、多くの用途で使用されるだけでなく、内部が滑らかであるため汚れが付きにくくメンテナンスも容易です。
製造コストも低く、さまざまなサイズや材料で製造されるため、特定の用途や条件に適応することができます。
エルボーダクトは、エアフローの方向を特定の角度で変更するための管状の部品で様々な直径と長さがあります。
これらはクランプ、ネジ、または溶接加工にて他のダクト部品と接続され、高品質の材料と設計により長期間にわたって効果的に機能します。
適切に設計されたエルボーダクトはエアフローの効率を高め、一般的には低メンテナンスであり、定期的な清掃と点検が推奨されます。
コストは素材とサイズによって異なり、家庭用から産業用まで幅広い用途で使用されます。
ホッパー、レデューサーはどちらも入口と出口のサイズが異なるダクトの事を指します。
形によってそれぞれ名称が異なります。
角型のものは「ホッパー」、円形のものは「レデューサー」と称されます。
どちらのタイプでも、サイズや形状が適切でないと、騒音問題が起こる可能性があります。
そのため、設計の初期段階でダクトが設置される場所や条件をしっかりと考慮する必要があります。
これにより、後で問題が発生するリスクを低減できます。
当社は、大型の製缶板金加工に強みをもっており、ダクト製作の実績がございます。
大型ダクト製作でお困り事がございましたら、現地調査を行い、お客様のニーズに合わせて製作いたしますので、弊社までご相談ください。