板厚16mmの曲げ加工の工法転換によるコストダウンの事例となります。板厚16mmや20mmといった厚みのある板金の曲げ加工については2枚の板を溶接して製作することが一般的です。2枚の板を溶接するため、組みあがった製品のエッジが立っておりその部分にタップを切る・穴加工を行うなどの追加工ができるメリットもございますが、コストが掛かってしまうという課題がございました。
当社から、板厚16mmの厚みのある製缶品を溶接ではなく、曲げ加工で製造する工法を提案させていただきました。溶接加工がなくなるため、製造にかかる工数が短くなるメリットに加えて加工賃等のコストダウンも実現できます。また、曲げ加工では穴などがありませんので、水漏れをしないメリットもございます。通常、6mmや9mm程度の板厚に関しては曲げ加工で対応することもありますが、板厚16mmや20mmの曲げ加工は250t級の油圧プレス機が必要となるため対応できる会社が減ってしまいます。当社であれば250tの油圧プレス機も保有しており、大型構造物や大型製缶品を多数製造してきた実績がございますので、問題なく製造が可能です。
可能な限り規格材料を使用するなどして加工箇所を減らすことでコストを抑えることが出来ます。
ただし、強度や重量との兼ね合いがあるため全てに該当するわけではありません。今回の事例では強度UPにつながるという点と、屋内で固定される部品で、アンカー強度としても十分な範囲内ということから採用しています。