板金加工について、名前は知っていても実際にどのような加工を施しているかご存知でない方もいらっしゃるのではないでしょうか。
今回のコラムではこの板金加工の種類について、加工の流れとともに解説いたします。
そもそも「板金」とは、金属の板を加工したもの全般を意味しています。
一言で板金と言っても幅広いシーンで使われており、冷蔵庫や洗濯機のボディ、テレビやパソコンの部品、鍋をはじめとするキッチンアイテムなど、自動車や建築物の設備などにも板金は欠かせません。
ほとんどの場合、板金は板状から必要な加工が施されて、各製品に組み込まれていきます。
ここからは、代表的な板金加工の種類をご紹介していきます。
加工のイメージがつきやすいよう、板金の主な製造工程を順を追いながらご説明していきます。
お客様と営業担当との打ち合わせ内容を引き継ぎ、反映された図面をもとに、板金加工用のプログラムを作成します。
データの多くはCAD、CAMなどの図面作成ソフトで作成され、加工用のデータもこの段階で作られます。
②切断加工
データをもとに、本体を展開した状態で板金を切り出し切断します。
次の工程である曲げ加工に進む前に、ネジ山やネジ穴の加工や、バリを除去したりする工程です。
切断された板金に、プレス機やベンダー機を使って曲げ加工を施し立体化していきます。
立体的になった部品を固定するために、溶接して接着します。
仕上げ工程として、表面を磨き上げる研磨や、溶接、穴加工などによるバリ、金属粉などをきれいに洗浄して落とします。
塗装やメッキ、鏡面仕上げなどの表面処理加工に入ります。この工程の多くは、他社に移動して行われます。
各工程ごとの確認の他に、全体を改めて最終確認してから出荷されます。
また、その他の代表的な加工方法として下記のものもございます。
絞り加工は、一枚の板金に圧力をかけ、継ぎ目を作らずにくぼみを作成する方法で、円錐、円筒、角筒などさまざまな形状に加工できます。
絞り加工では、板金本体に傷や継ぎ目を作ることなく、複雑な形状も成形できるというメリットがあります。
今回は、「板金加工の種類」をテーマに加工の流れとともに解説して参りました。
板金加工と一口に言っても、切断、曲げ、溶接、絞りなど、様々な加工を施して作成を行っております。
加工方法の特徴をふまえたうえで効率的に設計することで、費用を抑えながらも要望通りの加工品を製作することが可能です。
そのため、それぞれの加工方法の特徴を理解し、それをふまえた上で設計を行うことをおすすめします。